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もし大腸がんが見つかったら

検査後から治療まで

大腸がんのステージ

大腸がんの進行度は、他のがん同様、「ステージ」で表されます。 がんが大腸の壁に入り込んだ深さ、リンパ節転移の程度、大腸以外の臓器(肝臓や肺など)への転移によって決められます。初期を表すステージ0から、進行した状態にあるステージⅣまでの5段階に分類され、治療法も変わります。

ステージ分類

ステージ0

がんが粘膜の中にとどまっている。

ステージⅠ

がんが大腸の壁(固有筋層)にとどまっている。

ステージⅡ

がんが大腸の壁(固有筋層)の外まで浸潤している。

ステージⅢ

リンパ節転移がある。

ステージⅣ

血行性転移(肝転移、肺転移)または腹膜播種がある。

出典:大腸癌研究会(2014)「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2014年版」金原出版

大腸がんの治療方法

大腸がんの治療で目指すことは、がんの完全切除です。ステージやがんができた部位に応じて治療方法が選ばれますが、手術治療が中心です。かつては「不治の病」と言われたがんも、検査方法や治療方法の進化とともに生存率の高い病気になりました。医師と相談のもと、最も適切な治療を選択するようにしましょう。

1.内視鏡治療

検査で用いる大腸内視鏡を肛門から挿入し、モニター画面を見ながらがんを切り取る治療法。主に早期のがん治療に採用されています。

2.手術治療

がんが広がっている可能性のある腸管とリンパ節を切除する治療です。がんの部位や進行度に応じ、最適な手術法が選択されます。リンパ節転移の可能性がある早期がんと進行がんに対して行われます。

3.化学療法(抗がん剤療法)

手術後の再発予防や手術で取りきれないがんが大きくなるのを抑えるために行われます。注射薬と内服薬があります。

4.放射線治療

放射線を当ててがん細胞のDNAを傷つけ、がん細胞を死滅させる治療法。大腸がんに対する治療としては、直腸に発生したがんの補助療法と、再発したがんの症状緩和療法の2通り行われています。

参考文献:大腸癌研究会(2014)「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2014年版」金原出版

早期発見、それぞれの場合

大腸がんで何より大切なのは、早期に発見することです。40代以上の方はもちろん、家族歴がある方、心配な症状がある方は年齢を問わずに検査を受けるようにしましょう。

30代に入り、健康は気にかけるようになってきたものの、まだ人間ドックを受ける年齢ではないだろうと、会社の健康診断以外に特別な検査は受けていませんでした。

そんな意識が変わったのは、テレビで「大腸がんは遺伝する」というニュースを見た時。父が大腸がんを患った経験があったので、その時に初めて自分にも関係のある病気なんだと認識しました。そこで、ネットで情報を検索してみたものの不安になるばかり…。体調を崩した際に通院した病院で先生に質問してみたところ「家族歴がある人はやはり大腸がんになりやすいから、若くても検査を受けた方がいい」とアドバイスをいただきました。

意を決して大腸内視鏡検査を受けてみたところ、大腸に小さなポリープが幾つか見つかり、治療をすることになりました。幸い早期に発見できたので、内視鏡で治療することができましたが、遺伝的にポリープができやすいことが分かったので、以降、定期的に検査を受けるようにしています。

よく分からないと恐怖心ばかりがふくらんでしまいますが、理解すれば何も怖いことはないんですよね。家族歴から大腸疾患にかかりやすいということを30代で知ることができ、健康に対する意識も高まったように感じています。

ある日、いつも通り仕事から自宅に帰る途中で、倒れ込むような腹痛が起こったのが、最初のサインです。何とか家までたどり着き、たまたま家にいた夫に病院に連れていってもらい、大腸CT検査を受けたところ、大腸がんだと宣告されました。明日にでも開腹手術の必要があると診断され、大腸がんが見つかったことよりも、人工肛門での生活を想像し、絶望的な気持ちになったのをおぼえています。

幸い近親者にがん経験者がいたことから、「念のため治療方法についてセカンドオピニオンをとるべき」と冷静なアドバイスをもらい、病院をうつって相談をしました。大腸がんは比較的進行が遅い種類のがんだということも知り、気持ちも徐々に前向きに変わってきました。

そしてお医者さんとの相談のもと、外科手術と術後の抗がん剤による化学療法の組み合わせを受けることに。化学療法は約6ヵ月間受け、心身の負担が大きかったのが正直なところです。でも相談できるお医者さん、応援してくれる家族がいたことがモチベーションとなりました。また、仕事に一日も早く復帰したいという気持ちも、いい方向に作用したのかもしれません。現在は、半年に一度は大腸がん検診を受け、家族や親戚にもすすめています。

もし私が伝えることがあるとしたら、思い込みに注意!ということ。子どもの頃から便秘がちで、ひどい時には下剤を服用することで対処し、体質だと諦めて過ごしてきました。また、今思えば、血便だったのかもしれませんが、便秘による痔だと思い込んでいました。時間を要し、心身に負担の大きかった化学療法のことを振り返ると、やはり早期で見つけられるよう定期的に検診を受けることが大切ですね。自分自身を労ることが、結果として家族や周囲に幸せをもたらすのだと実感しています。

会社の健康診断を定期的に受けており、検便による大腸がんの検査も受診していましたが、精密検査を必要とする便潜血などは認められませんでした。精密検査を必要としないと言われれば安心しますよね?テレビや雑誌などで大腸疾患に触れても、自分は検査しているから大丈夫!と思って過ごしていました。

ところが40代も半ばに入り、体質の変化や体力の衰えも実感するようになってきたので、思い切って自己負担で話題の大腸カプセル内視鏡検査を受けてみることに。2センチほどの大腸ポリープが見つかりました。なるべく早い段階で切除の必要があるとのことで、大きな仕事が一段落して休暇がとれたタイミングで大腸内視鏡検査を受け、ポリープを日帰りで切除。コストも時間もかからず、仕事に影響を及ぼさなかったのが有り難かったです。

自分の経験から、検便では大腸の異常が見つからないことが多いにあることは、同世代の友人や家族に伝えています。また、小型のカプセルを飲み込む大腸カプセル内視鏡、そして肛門からカメラを挿入する大腸内視鏡の両方の検査を経験したことで、それぞれのメリット・デメリット、特性を身を以て体感。これから自分の大腸の健康管理に、役立つ勉強ができたと思っています。

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